あらすじ
二〇一三年七月三十日、火曜日。主人公、清村翠(キヨムラ アキラ)の母親が自宅で命を絶った。享年四十八。
二十年後の二〇三三年、清村は母と同じ年齢に達していたが、独り身で過ごしていた。
その年の七月三十日、母の命日に死を選択しようとしていた――
翠はかつて、運命に翻弄されるような人生を送ってきた。
大学卒業後、ソフトウェア開発の仕事に就き、元上司の経営する物流システムを開発する会社に就職し、三十五歳の若さで役員に就任。
しかし、会社は破産し、莫大な負債を抱えることになり、その負債を返済する責任は連帯保証人である翠に回ってきた。
社長の無責任な行動と、債務に追われる日々は翠をさらに追い詰め、心身ともに疲弊させていった。
大澤という女社長に救われる形で転職し、契約社員生活を送ったが、最後には女社長の会社に就職するも精神的に支配され、過酷な労働環境と賠償金の支払いを求められることに。
毎日を耐え、次第にその生活は翠の中で死への欲求を育てていった。
だが、命を絶った瞬間、翠は過去に戻される。気がつくと、時は二〇〇四年七月三十日――
もう一度、過去に戻り、やり直せたのか。本当に「死に戻り」をしたのか?