あらすじ

中学三年の俺と中学二年の真理愛(マリア)は、先輩と後輩の間柄だ。 美術部で適当に絵を描くだけの一般家庭育ちの俺と、 医者の一人娘で恐ろしいほど美しい真理愛の間に共通点なんて、何もなかった。 けれど、一年前。 俺たちは、文化祭をきっかけに仲良くなり、付き合うことになった。 なんと、告白をしてきたのは真理愛からだった。 真理愛が私立中学から、自宅近くの市立に転校してきた理由なんてどうでもよかった。 真理愛はお嬢様ながらも、俺を褒めてくれた。 「先輩の絵、大好きなんです。見ていると心が温かくなるんです」 実は、俺の本当の両親は、絵描きだったらしいのだ。 育ての親は、父さんの弟一家。つまり、おじさんだ。 おだてられたからというわけではないが、俺は美術クラスのある高校へ通うことにした。 一足先に卒業する俺へ、真理愛は言う。 「わたしも、絶対に、先輩と同じ高校に通いますから……! だ、だから、浮気はだめですからね……!」 顔を真っ赤にした真理愛を俺は忘れない。 でも約束は守られなかった。 なぜなら俺は、真理愛を救うために、事故で死んだから――。 * 俺は、医者一家に生まれた。 生まれながらに医者を目指すことになる。 放蕩癖のある姉がまともなら、弟の俺も自由になれたかもしれないが、 ないものねだりをしても仕方がない。 本当は画家になりたかったんだ。 なぜか昔から絵をかくのが好きだった。 夢の中に出てくる綺麗な女性を書くのが、勉強の合間のストレス発散方法だった。 高校は自宅近くの進学校に決めた。 選択肢は沢山あったものの、なぜか、その高校に惹かれた。 親を説得して、俺は無事に合格した。 突然だが、俺には彼女がいる。 隣家に住む幼馴染だ。名前は花蓮(かれん)。 小柄でツインテールで可愛い服が大好きな同級生の女子だ。 昔から暴力的でワガママだったが、まさか、「つ、つきあってあげてもいいけど」なんて、 告白されるとは思わなかった。 受験時も、 「あんたが、頭良すぎるせいで、ついていくの大変なんだからね!」 などと、文句を言いながらも、 しっかりと同じ高校に進学するところが、かわいらしいと思う。 そして、二人で入学した校門をくぐったその時――。 俺はすべてを思い出した。

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小説を読もう2025/01/08
  • 現在の作品【前・後編 / 短編】彼女を救って転生した俺は、全てを思い出した。 ~今カノ(女子高生)と前カノ(教師)の間で揺れている俺は、誰に嘘をつき、誰に真実を伝えるべきなのか~