あらすじ
「いま、僕の前で曇ったな? ──救う」
闇祓いを目指す魔法使い見習いの一年生アリオンは、白馬の王子の加護を授かった解呪体質者だ。
十七歳。無実の罪で極刑前夜の牢獄。そこで出会った光の使者にして後の師匠から薫陶を受けて以来、アンチ・スーパーナチュラル・クモラー(曇らせを強いる超常現象全般を憎む者)の彼は、光属性に開眼した黒髪ボブTS魔剣士である。
相棒はイケメン美少女好きのスヤスヤお姉さん系インテリジェンスソード。
ある日、学院のダンジョンに巨大な触手の怪物が現れ、裸の少女が襲われているのを助ける。
少女は記憶喪失で、人間ではない可能性があった。
保護観察官と保護観察対象として共同生活を始める二人。
少女はアリオンの性別や性的指向について、元女騎士系フルフェイスヘルム看護師から激重信頼エピソードを聞かされ誤解する。
密かな擦れ違いが続くなか、オープンバストコルセットの魔導書作家兼赤髪爆美女教師から記憶を取り戻す手掛かりを教えてもらった二人は、魔導書の呪文を調べ始める。
魔法は同じ呪文でも、詠唱者の意図によって発現する奇跡を変える。
ならば、心象風景や死生観の投影を以って人物像の判断材料とし、身元を特定する試み。
そんな二人の前に、それぞれエルフとドワーフが現れ二人は突然引き離される。
ダンジョンとは異界へ通じる門扉。怪物や魔物の棲まう世界。異界には必ず柱となる主がいる。
少女の正体は万物を硝子化させる『硝子の白鳥』だった。
古代の伝説が紐解かれた時、アリオンは学院の罠にかかった少女を救出しようとするが、そこに立ちはだかるのは屈強な男たち。
激突の寸前、弟子の前に現れる師匠。
現職の闇祓いが男たちを退ける。
背中を押された白馬の王子は、そうして囚われの姫君を救うため、高らかに神秘の呪文を唱え──「女の子同士でキスはダメ!」「男です」「え!?」
口付けがハッピーエンドをもたらす。