あらすじ
ある夕暮れ、日常は崩壊した。
『暗黒の国』と名乗る異世界民がこの世界を侵略しようと襲ってきた。
そこへ、同じく異世界『ミラキュラス』より現れた妖精達の力を借りて、魔法少女が誕生する。
不思議な力で『暗黒の国』を退け、一年に及ぶ侵略行為は魔法少女達と人類の勝利によって終着した。
――それから、10年の年月が過ぎた。
立花橙花は20代の、魔法少女。
『暗黒の国』を退けた後も依然として世界の侵略は終わらないままだった。
妖精や魔法少女達の力の研究をする施設『フォルトゥナ』で働いている。
そして、元敵幹部の導引葦月と結婚したばかりだった。
結婚の理由は至極簡単。『お互いの自由のため』である。
大人になっても魔法少女に変身できる橙花と侵略してきた異世界民の上位幹部であった葦月。研究材料になる運命は必然であった。
だからこその、結婚である。
もちろん、橙花は結婚に夢を見ていない訳ではなかった。年頃の女子のように好きな人と、慎ましくも幸せな生活を送ってみたいと思っていた。それが、よりにもよって元敵幹部と。
だが「決まった事なら仕方ない」と諦め……もとい、受け入れた。
そして2人は、愛が芽生えるかもわからないまま結婚生活を送ることに。
職場は魔法少女の研究施設、住処は研究施設の社宅、住処に帰れば同居人がいる……と、ほとんどの自由は無い。
おまけに結婚相手は何を考えているのかさっぱりわからない、基本の表情が無表情の葦月。
また、別のところでは新たな敵組織の発足が予見され、橙花はその調べ物や証拠集めに奔走することに。
こんな時にこそ夫の力を借りようとするものの「分からない」「返答が難しい」と答えるばかり。
それから、色々あって解決はするものの――力が封印されているはずの、夫が変身した。
ちょっと待って?!
なんで元の姿に戻ったの!?
というか、今までなんで言わなかったの?
魔法少女と元敵幹部の夫婦の、お互いを知りお互いの理解を深めるお話。