あらすじ
ある日、高村聡は怒りの涙を流した。どこにぶつけたらいいのか分からない怒りを涙に変えた。
身体中が爆発したように熱くなって、何も考えられず逃げ出したくなった。
あの後、何をしたのか覚えていない。
ただ、目の前にあるのは、崖だった。取り憑かれたように崖に近づき、飛び降りた。
すると未遂に終わったのか、彼は波に流され浜辺に漂流していた。
夜が明け目を覚ました聡を助けたのは、近所に住むとある家族だった。
その家はまるで温かな避難所のように見えた。無償の愛情と優しさで彼を迎え入れるその家族たちと触れ合ううちに、少しずつ心の傷を癒していく。
しかし、その家族の背景には、隠された秘密があった。
共に過ごすことで、徐々に聡はそれに気づき、絆を深めていく。
だがある夜、穏和な北山家を崩壊させる事件が起こる。