あらすじ
「悪いが、僕は君のことを愛していないんだ」
結婚式の夜、二人きりの中。
私の夫となった人。アスタリア帝国第一皇子ルイス・ド・アスタリアはそう私に言い放った。
(まぁ…当然でしょうね。)
別に、その言葉に私が驚くことは無かった。
私たちの結婚はお互いを愛し、結ばれたものではない。
親同士が決めた政略結婚の関係なうえに、私は小国の第二王女だ。私は彼にとって邪魔な存在でしかない。
だから愛していないと言われても、そりゃそうよね。としか思わない。
彼は、皇后の直々の息子ではなく側室の息子。継承争いで皇后から命を狙われている身。
皇后からの命令で、十日後には戦地へと送られる。生きて帰ってこれるかどうかも分からない。
そんな男に愛されても、迷惑な話よ。
戦地へと向かった夫を想い、涙を流すわけでもなく。
私は可哀想な皇子妃として、中々に皇宮暮らしを楽しませていただいていた。
そんなある日、メイドが夫に手紙を出せと言い出してきた。
彼に手紙を送ったところで、私を愛していない夫はきっとこの手紙を読むことは無いだろう。
そう思い、普段の不満の手紙、悪意を込めて手紙に書きだしてみた。
それがまさか、彼から手紙が返ってくるなんて・・・
☆
文通から始まる、ロマンス物語です。