あらすじ
僕、能見鷹士は汐入悠希の無茶振りにいつも巻き込まれてしまう。僕は三十路を前に一念発起し、中小企業に特化した個人コンサルタントとして起業した。個人で探偵業を営む汐入悠希とは昔からの腐れ縁で、今は共に個人事業主ということもあり、たまに困り事を相談し合っている。そんな間柄ではあるのだけれど、唐突に
「能見、貴様にワタシのフィアンセになって欲しい」
と頼まれた。なんでもフィアンセを装い、とある一族経営の会社の晩餐会と取締役会に同行して欲しいという。その会社は今、次期社長を巡り会長派と社長派が対立しているようだ。
「もしかして途轍もなく面倒なことに僕を巻き込もうとしてる?」
「違うって。一緒に来てもらって貴様に旨い飯を食べて貰おうっていうワタシの優しさだよ。これまでの協力への感謝の気持ちさ」
偽装フィアンセを引き受けてしまった僕は仕方なく"晩餐会"に出向く。