あらすじ
軍事開発部隊の最深部に収められた、異形の試作機。それが「H.M.E.D. X-00 TERMINUS」だった。滑らかな外装と曲線的なデザインは、従来の兵器とは一線を画している。鋼鉄の檻の中に佇むその姿は、どこか冷たさを持ちながらも、圧倒的な存在感を放っていた。その機体を見上げるクロノ大尉の目には、戦慄と期待が入り混じっていた。
「お前に辞令だ、クロノ。試験機部隊に配属だ。」
上官から告げられたその言葉に、クロノは表情を曇らせる。理由は分からなかった。確かに実戦での経験は豊富だが、部隊での連携において問題を指摘され続けた彼にとって、この人事異動は唐突すぎた。
「これが、俺にできることだと?」
機体を見つめながら呟くクロノ。その声は、周囲のざわめきの中で掻き消えていった。