あらすじ
「ちょっと、和哉。しゃんと立って作品紹介なさいよ!」
「いいよ、別に面倒臭い」
「貴方、主人公でしょう!」
「そういうの性に合わないんで、瑞稀さん代わりにやってよ!」
「私だって嫌よ、ギャラだって出ないに決まってるし」
「それに出番も未だまだ来ないしね」
「え? そうなの?」
「痕跡を辿ると五章で突然、話を中断して変な登場するみたい」
「何なのよそれ、どういうことか説明しなさい!」
「これ以上やるとネタバレしちゃうけど、作者さんいいの?」
現在を舞台にした日常系の推察ものです。設定には歴史が含まれますが、当分出てくる予定はありません。気軽に読んで頂ければ幸いです。以下は、その設定です。
「名物の声が聞こえる」……不昧公の名で知られる大名茶人、松平治郷。
公が生前に遺した功績は計り知れない。『古今名物類聚』は日本史上類をみない「名物の巨大カタログ」だ。古美術鑑定において、不昧公の以前と以降で分かれると言っても過言ではない。
にも関わらず、鑑定士として不昧公が語られることは殆どない。
何故か?
自ら、その能力を隠したのだ。
「鑑定における『絶対の保証』など、命がいくつあっても足りない」
公が宿した『心眼』と呼ばれる能力は、物に残った痕跡を正確に読み取ることが出来た。その能力は、子孫に脈々と受け継がれて現代に至っている。古美術鑑定の礎を築いた鑑定士の祖。
その功績と能力は、今も隠匿され続けている……。