あらすじ
「なんかもうどうにもならんな。死ぬか」
「そうしよっか」
特にやることも無い昼下がり。クソ暑い六畳一間のアパートで俺たちの死に方探しが始まった。
「やっぱ練炭? その辺で売ってるし」
「密室作るのどうするよ。車はねえし、この部屋隙間だらけだぞ」
「確かにねえ。なら硫化水素もダメか」
華はメモ張に書いた「練炭」と「硫化水素」の文字の上に大きく×印をつけた。そしてボールペンをカチカチ鳴らし続ける。
「『れき死』はどう? 電車か新幹線か。結構現実的な案だと思うけど」
「アリっちゃアリだが……せーので飛び込むのか? なんか陸上競技みてえだな」
「言われて見ればダサいか。そんなら△で」
華は続けて「轢死」と書くかと思いきや、ペンを構えたまま固まってしまった。
「どうした?」
「いや、うーん……」
「なんだよ」
「れき死の『れき』ってどう書くんだっけ」
「ひらがなでいいだろ……」
どうしようもない僕らの六畳間作戦会議。