あらすじ
森田花子は田舎で穏やかに暮らしていた。優しい両親、親友のような兄の大輔。田舎ならではの、のんびりした学校生活。しかし花子の背景は複雑だった。
花子は森田家の子供ではなく、いまの家庭は実母の妹一家。本当の家族は東京で華々しく暮らしていた。
実父は有名バイオリニスト、母は有名女優。実兄は人気バンドで大活躍中で、実姉はモデルとタレントを兼任。そして花子の代わりに音楽的才能に恵まれた従姉が東京で暮らしていた。
1日違いで生まれた従姉の奈緒と、花子。花子は生まれたとき4キロ超えの赤子で、見た目もお世辞でさえ愛らしいとはいえなかった。そこで、ちょうど里帰り出産していた妹が1日違いで女児を同じ病院で産んでいて、実妹の子は標準体重で愛らしい。退院時に妹の子を借りてマスコミの前に出た実母。その後も従姉は実母の子として南条家で育てられ、花子は遠い田舎の森田家に連れて行かれた。戸籍上、花子は南条家実子、従姉も森田家実子なので、何度も入れ替わりを森田家は要請したが、南条家は聞き入れなかった。
そして月日は流れて花子高校2年生の夏、実の両親のダブル不倫がマスコミにすっぱ抜かれる。両親の影響で仕事に影響が出た実兄の雅幸と実姉の杏樹が、田舎へ逃げてくる。従姉は海外へ音楽留学中の寮生活をしているので、もともと帰国の予定はない。
そして星降る夜に花子、大輔、杏樹、雅幸は異世界へ飛ばされる。異世界の魔術師が、最凶の魔物を異世界から別世界へ捨てたとき、そこ穴を埋めるべく南条家と森田家の子供が代わりに異世界召喚されてしまったのだ。
鑑定スキルによって、南条家の雅幸と杏樹は国を守る有能スキルを持ち合わせていたが、森田家サイドの大輔と花子は大ハズレスキル。実兄と実姉は国の超有名冒険者パーティーに加わって生きることとなり、大輔と花子は当面の生活費をもらって、国外れの山村で暮らすことにした。
のんびり屋の森田家2人は「ゲームならともかく、実生活で死闘したくない」と穏やかに暮らして行くつもりだった。
だがスキルは冒険者として役立たずだと思われていたが、地球で鍛えたそれぞれの能力と合わせると、とんでもない凶器と化した。
森田家の大輔と花子は、世界の命運を握る実力者から真実を聞かされ、ミッションをクリアすれば、花子と大輔はもちろん、南条兄妹も元の世界へ帰れるという。
スローライフを捨てて、元の世界へ戻るべく、花子と大輔は立ち上がった。