あらすじ
幼い頃に事故に遭った日から、他人の数分先の未来を視る能力を得た牧村 優莉(まきむら ゆうり)。
その力のせいで、彼女は自身の周りに起きる不幸が見えるようになってしまい、その結末も僅かな時間では変えられないことに気づいてしまう。
それでも、この能力を得た意味を求めて日々の生活を送っていた。
ゴールデンウィークが明けてから、彼女のバイト先に新しい常連客が訪れるようになる。
優莉の通う高校の制服を着た女の子古ヶ谷 碧(ふるがや あおい)は、数品注文してからしばらくすると毎回鞄からタブレットを取りだし、専用のペンを持って画面上で何かを描いていた。
初めは問題さえなければいいと思い放っておいた優莉だが、その作業の途中彼女からの視線を感じるようになっていく――。
小さな出会いから繋がった二人は次第に一緒に過ごす時間が増え、お互いのことを知っていく。
優莉より一年下で、趣味が絵を描くこと。
前向きで、ちょっとのことでは挫けない強さがあること。
想いを伝える声がなく、家族にもなかなか理解されないこと。
そして――多くの困難が待ち構えていること。
僅かな時間で迫られる選択に葛藤しながら、優莉は碧が望む方へと進めるように手助けをするようになる。
自分の未来を犠牲にしていることも知らずに。