あらすじ
――母を思い出すから、花が嫌いだった。
高校生の早川は、入院中の友人で、同じ「ミズキ」という名を持つ鳴海を毎週お見舞いに行っていた。
そんな鳴海から、ある日突然「大きな花束を買ってきて」と頼まれる。しかし、幼いころの母との記憶が原因で、早川は花を嫌悪していた。
花の匂いが呼び覚ますのは、忘れたいはずの過去。
それでも、鳴海の願いを断れず、早川は自分のトラウマと向き合いながら花束を抱えることになる。
「ーー…花束は好きじゃないんだ。でも、鳴海が好きなら花束も悪くないんじゃないかって思ったんだ。」
過去を受け入れ、乗り越えようともがく少年と、病室から真っ直ぐに明日を見つめる少女が紡ぐ恋愛物語。