あらすじ
舞台は現代。新種の深海クラゲがきっかけで、社会では透明人間が『多様性』の一つとして受け入れられていた。
一般と透明の高校生による実態調査に主人公の明幸は適当な気持ちで参加するが、初日に性別不明の透明人間である天草優に助けられ、一目惚れをしてしまう。
お嬢様学校の花笠美穂、透明女学生プロゲーマーの小森和子、そして謎多き天草優とグループを組み、明幸の合宿は始まった。
学生らしい行事、整った生活環境、教職員の越前・五島と過ごす中で明幸は気付く。男か女かは無関係に、天草優への好意が本物である事に。
合宿十日目、明幸のグループを含めた一部の学生は、巨大アクアリウム内にある男女混合ドミトリーでの生活を言い渡される。環境の変化に戸惑う美穂は、次第に恋の後押しをしていた明幸を異性として意識していく。
狭い水槽の中で生徒達の秘密が混ざり合う中、明幸達四人は大人達によって幽閉される。教員と名乗っていた越前・五島の正体は人類深海到達と新薬開発を目論む研究員——透明人間は新種の深海クラゲが生む力の始まりに過ぎなかった。
極限状態に置かれた事で、天草優は余裕の無い人の心に失望し【深海の心】を求め、三人と決別。性別不明でも側にいたいと望む明幸は全員で脱獄を試みるが、天草優は実験により海洋生物と化していた。そして四人は生身のまま深海へ投げ出される。
水圧と暗闇の世界で、明幸・美穂・和子は深海クラゲの群生により一命を取り留め、クラゲの本能が【共有】である事を知る。生成AIに近い事を可能とする生物の力を借りて、天草優と対峙し和解するが、再び越前と五島に阻まれる。
天草優は三人を守る為、クラゲの力で越前を殺めた。五島は後を追う様に自身に新薬を打ち絶命。明幸は海で生きるなら一緒に行くと告白するが、天草優は透明な自分に合う色を探しに行くと、別れを告げた。
半年後、秘密を明かした美穂と和子と再会した明幸は、天草優に相応しい【一つの色】を海に向かって伝えるのであった。