あらすじ
「僕たちの婚約を破棄しよう」
愛しき婚約者は無情にも、予測していた言葉を口にした。
伯爵令嬢のバシュラール・ディアーヌは婚約破棄を宣告されてしまう。
「あの女のせいです」
兄は怒り――。
「それほどの話であったのか……」
――父親は呆れた。
そして始まる貴族同士の駆け引き。
「ディアーヌの執務室だけど、引き払うように通達を出してくれ。彼女も今は、身の置き所がないだろうしね」
「我が家との取引を中止する? いつでも再開できるように、受け入れ体勢は維持するように」
「決闘か……、子供のころ以来だよ。ワクワクするなあ」
バシュラール家は防戦一方となり、ついには力尽きる。
「武でも負け、経済でも負け、そしてお前にまた負けを強いるなど……」
「恋愛に勝ち負けなどありません」
令嬢ディアーヌは、残酷な現実を覆せるのか?
○バシュラール・ディアーヌ/ヒロイン/伯爵令嬢/
○ビュファン・アルフォンス/公爵令息/ディアーヌの婚約者/
○バシュラール・ヴィクトル/ディアーヌの兄、若き騎士団長/
○ヴォルチエ・ソランジュ/簒奪の令嬢/地方の辺境伯爵家/
○マルゲリット/女流騎士、ヴィクトルを慕う/
○背後精霊/現実に存在する伝承。