あらすじ
山奥で農家を営む俺の前に現れたのは――ラスボスの魔王だった。
ぼろぼろの服、ぼさぼさの銀の髪。しかし、その少女はとても美しい。
「どうか、助けてください……」
懸命に訴えかける少女との出会いによって、俺はこの世界がファンタジーRPGである事を思い出す。何の因果か、どうやら俺は魔王の過去の回想に登場するモブキャラの農家に転生していたようだ。
ゲームのシナリオなら俺はここで容赦なく魔王となる少女を突き放すのだが……俺は彼女に優しく手を差し伸べていた。
こんなに可愛い女の子が悲劇の運命を辿って、最後はラスボスとして儚い命を散らしてしまうだなんて悲しすぎるから。
ゲームでは決して語られる事のなかったハッピーエンドを目指して俺は今日も畑仕事に励む。