あらすじ
どんなに手を伸ばしても、絶対に届くはずがない人に恋をした。
桜が丘高校二年生の、一ノ瀬 光先輩はどこまでもマイペースで、天然気味で、少し不思議。あたし、早坂 日菜の所属している天文部の先輩で、学園中の誰もが夢に見る憧れの王子様だ。
ある部活帰りの夏、一ノ瀬先輩と肩を並べて帰っていた時のこと。彼は、夜空を見上げてこと座にまつわる物語を語り終えた後、首を傾げた。
「ねえ、早坂さん。どうしてオルフェウスは、あともう少しだったのに、振り返ってしまったんだろうね?」
これは、平凡なあたしと、星空を誰よりも愛している王子様な先輩の過ごした、ある夏の日の出来事。