あらすじ
伯爵令嬢のフィーナは名誉と財産が欲しい伯爵家の契約により、わずか14歳で結婚した。相手は17歳の侯爵令息ラインハルト。
「どうして君なんだ?」
「……私もそう思います」
ぎこちない会話を何度か交わした後、ラインハルトは騎士として戦地へ旅立った。跡取りとして兵役を免除できる身でありながら、結婚生活を避けるように戦場を選んだ彼に、フィーナは密かに傷ついた。
その後の3年間、半年に一度届く形式的な手紙以外、夫婦の交流は皆無。没落した実家に代わり生計を支えるため、フィーナは王女の金庫番として信頼を築き、仕事一筋の生活を送っていた。だが、夫のラインハルトが戦場で数々の武功を挙げ、将軍として凱旋するとの噂が舞い込む。
「彼はもう私の手の届かない人になったのね」ラインハルトの愛が冷めてしまったフィーナは、3年越しの結婚を清算するため離婚を決意する。だが、帰還したラインハルトは彼女に会うなりこう言った。
「早く結婚式を挙げよう」
驚くフィーナが離婚申立書を渡す暇もなく、彼は報奨金の一部で手に入れたという豪邸に彼女を連れ去り、思いもよらぬ溺愛生活を開始。「君は3年前と変わらず美しい」と甘い言葉を投げかける夫に、フィーナは困惑しながらも、どうにかして離婚を目指す日々が始まる。
立派になりすぎた将軍の夫と、自由を求める妻の攻防戦。その行方は――?