あらすじ
当作品には、阪神・淡路大震災に関する記述が含まれています。
当作品には、水を扱った記述が含まれています。東日本大震災や昨今の豪雨被害等を想起させる可能性があります。
それらの記述がわずかでもある場合、サブタイトル末尾に◆の記号を入れていますので、お読みの際にはご留意ください。
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はるか昔の忌まわしき事件が蘇る。
水に沈んだ死体が記憶を呼び覚ました時、身体は変異を起こしていた。
激しい怨嗟は全ての常識を凌駕してしまう。
恨みを晴らすための飽くなき殺意が水と同化したのだ。
あらゆるものを食らい尽くしたそれは、やがて時を経て、とある一族の女によって封じられる。
再び水底深くへと。滅ぼせなかった代わりに、封じられたのだ。
さらに長年の時を経て、封は解かれることとなる。
それが解き放たれた時、再び惨劇の幕が上がるのだった。
惨劇の舞台は、山と海に囲まれた風光明媚な都市・神戸だ。
凄惨な殺人事件の被害者は何の変哲もない、ごく普通の家族だった。
遺体には共通した、極めて常軌を逸した特徴が残されていた。
現場を見た警察官たちは、誰もがこう思った。
人間のなせる犯罪なのか? 人間でないとしたら、いったい何ものの仕業なのか?
懸命な捜査は実を結ばず、行き詰まりを見せる中、一人の男が現れる。
彼を中心に、一新された捜査陣は事件解決に向けて地道に捜査を進めていく。
御蔵と名乗るその男には、心待ちにしている女性がいた。
神秘的で謎に包まれていながら、誰よりも信頼できる、そして命の恩人でもある女性だ。
彼女が帰国の途に就き、神戸の地を踏んだ時から、全ての物語が一気に加速する。
女性にはたった一つの使命、宿願があった。
それは、なにゆえに神戸にやって来て、惨劇を生み出すのか。
それは、いったいどうやって生まれたのか。
それは、いかにしたら滅ぼせるのか。
それと女性との関係は。
絡み合った糸が一本に編まれた時、この世で最も恐ろしいそれの正体が明かされる。
知っているかしら? この世で最も恐ろしいものが何か。
なら、教えてあげるわ。
それはね。