あらすじ
「俺は影喰いだ――お前の影を喰ってやるよ。」(全7章+エピローグ)
【あらすじ】
影の薄い黒田航(くろだ わたる)は平凡なサラリーマン。
目立たず、誰からも期待されることのない日々を送っていた。
ある雨の夜、人間が抱える「影」を喰う存在「カゲ」と出会う。
不安、孤独、自己否定――航が自分の影を差し出すたびに、少しずつ心が軽くなる感覚を覚える。
しかし、「影」とは何か。
そして、それとどう向き合うべきか。
カゲとの奇妙な日々を通じて、航は自分自身と周囲の人々の影に向き合う決意を固めていく。
これは「影」と共に生きることを選んだ人々の物語。
影と共に生きるか、影を消し去るか――その選択の先に待つものとは?
心の深淵に触れ、自分の「影」と向き合うすべての人に贈る、切なくも希望に満ちた物語。
[登場人物紹介]
■黒田航(くろだ わたる)
主人公。目立たないサラリーマンで「存在感の薄さ」を自覚している。
幼少期の経験から自信を持てずにいるが、カゲとの出会いをきっかけに少しずつ変化していく。
■カゲ
人の影を喰う力を持つ黒猫?その正体は『影喰い』。
人の膝下ほどの大きさがありふてぶてしいが、パッと見は大きなぬいぐるみか置物。
毛足は短く、体全体は黒く、腹部分が白い2色のシンプルなデザイン。
顔には大きな目が描かれ、どこかユーモラスな印象。
毒舌で皮肉っぽいが、どこか憎めない性格。
影喰いを通じて、航に影の本質と向き合うきっかけを与える。
■朝倉陽菜(あさくら ひな)
航の職場の後輩で、明るく周囲を和ませるムードメーカー。
表向きは天真爛漫だが....
■黒田晴人(くろだ はると)
航の兄で、優秀で何でもそつなくこなす人物。
航にとって追いつけない存在であり過去の葛藤の原因のひとつでもある。