あらすじ

あれは明治後期、雅輝が八歳の頃の事だった。家族と共に会合へ出掛けた数日後の夜、白狐を見たのは。

「華蓮」と名乗った白狐は、悪意を持つあやかしから助けてくれた。
その容姿も、一つ一つの仕草も、言葉では表せないほど美しかった。

雅輝はあやかしに好かれやすい体質を持っており、襲って来ないモノは初めてだった。
それ以上に美しい姿に目を離せず、そんなあやかしは後にも先にも出会わない──そう幼心に思った。

『わたしをお嫁さんにしてね』
その場の空気に流されるように頷き、華蓮は淡く微笑むと雅輝の前から姿を消した。


それから時は経ち、十五年後。
雅輝は中尉となり、日々職務に勤しんでいた。
そもそも軍人になったのは、五年前あやかしに攫われた妹──楓を探し出す為だった。

有益な情報を右腕や頼れる部下と共に、時には単独で探していたある日。
雅輝の周囲で次々に事件が起き──

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アルファポリス
アルファポリス2024/12/28
  • 現在の作品月に恋するお狐様 ー大正怪異譚ー