あらすじ

あはっ— エンピツを思い切り鼓膜に差し込んだ。 何度も— 何度も何度も— 好奇心には勝てなかった。 人生2度目の卒業式。 その瞬間に目が釘付けになって、体が無くなったみたいに動けなかった。 私には理解できない。だってそうでしょう?悲鳴を上げて…ううん。笑いながら叫んでる。 黒板を爪が剥がれる勢いで引っ掻くような、本能が忌避する叫び声が、耳の奥まで響いてくる。残響が中にへばりついて、もう何をしても無駄。 不快なんてものじゃない。 身悶えが止まらない。 思わず耳を塞いで押さえつけて。 それで治るわけないのに。 だから、両耳を手で覆って、中指で中を掻き回して神経を探すの。 叫び声も自分のだって気づいてないのかしら。 コレで悦ぶとかニンゲンじゃぁない。 クチュ— みぃつけぇたぁぁ。 「—これが彼女に提出してもらった演技テストの映像です。どうですかね。卒業できそうですか?」 「いやぁ…。卒業…ったって。ねぇ?こんなおっかない演技見たことないよ。というか〜、この映像…本物?」 「というと?」 「コレ、本当にヤッちゃってない?演技じゃなくて…」 「い、いやぁ〜。ニンゲン卒業しちゃってる演技力ですよね〜」 校長は怖くなったらしく、さっさと卒業してもらうことにしたみたいだ。正直、俺もちびったさ。代行業者が来て、校長の秘書からの辞表と一緒に— エンピツが送られてきたから—

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小説を読もう2024/12/21
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