あらすじ

フェリックス・エディン・ラヴィゲールは、ネイトステフ王国の第三王子だ。
 端正だが、どこか猛禽類の鋭さを思わせる面立ち。
 鋭い長剣を振るう、引き締まった体。
 第二性がアルファだからというだけではない、自らを鍛え抜いた武人だった。
 彼は『竜将』と呼ばれる称号と共に、内戦に苦しむ隣国へと派遣されていた。

 軍閥のクーデターにより内戦の起きた、テミスアーリン王国。
 そこでは、国王の第二夫人が亡命の準備を急いでいた。
 王は戦闘で命を落とし、彼の正妻である王妃は早々と我が子を連れて逃げている。
 仮王として指揮をとる第二夫人の長男は、近隣諸国へ支援を求めて欲しいと、彼女に亡命を勧めた。

 仮王の弟である、アルネ・エドゥアルド・クラルは、兄の力になれない歯がゆさを感じていた。
 瑞々しい、均整の取れた体。
 絹のような栗色の髪に、白い肌。
 美しい面立ちだが、茶目っ気も覗くつぶらな瞳。
 第二性はオメガだが、彼は利発で優しい少年だった。

 そんなアルネは兄から聞いた、隣国の支援部隊を指揮する『竜将』の名を呟く。
「フェリックス・エディン・ラヴィゲール殿下……」
 不思議と、勇気が湧いてくる。
「長い、お名前。まるで、呪文みたい」
 その名が、恋の呪文となる日が近いことを、アルネはまだ知らなかった。

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アルファポリス
アルファポリス2024/12/27
  • 現在の作品冷徹勇猛な竜将アルファは純粋無垢な王子オメガに甘えたいのだ! ~だけど殿下は僕に、癒ししか求めてくれないのかな……~