あらすじ
都が誇る美姫として名高い琉珠(るじゅ)は、人には見えぬあやかしを映す不思議な瞳を持っていた。幼い頃よりその力を隠し、周囲には「か弱い姫」として扱われてきたが、皇宮へ後妻として迎えられることになり、表舞台に立たざるを得なくなる。皇帝に即仕えることになった琉珠の瞳には、華やかな宮廷の片隅で蠢く妖や、誰も知らぬ陰謀の糸が絡み合う様がありありと映っていた。やがて、皇帝の信頼厚い侍衛長までもがあやかしの影を背負っていることを知り、琉珠の心は乱される。彼女が視る闇は、宮廷の権力争いだけでなく、あやかしの世界に潜む大きな謎へとつながっていくのだった。