あらすじ
ダンジョンで採取できる素材が大好きな少女が、配信設定をミスった結果、意図せず有名になってしまった話。
――――――――――
突然世界中にダンジョンが現れた。
人々はその存在に恐怖を覚えながらも、その未知なる存在に夢を馳せた。
それからおよそ20年。
ダンジョンという存在は完全にとは言わないものの、早い速度で世界に馴染んでいった。
ダンジョンに関する法律が生まれ、企業が生まれ、ダンジョンを探索することを生業にする者も多く生まれた。
そんな中、ダンジョンの中で獲れる素材を集めることを生業として生活する少女の存在があった。
ダンジョンにかかわる職業の中で花形なのは探求者(シーカー)。ダンジョンの最奥を目指し、日々ダンジョンに住まうモンスターと戦いを繰り広げている存在だ。
次点は、技術者(メイカー)。ダンジョンから持ち出された素材を使い、新たな道具や生活に使える便利なものを作り出す存在。
そして一番目立たない存在である、採集者(コレクター)。
ダンジョンに存在する素材を拾い集め、時にはモンスターから採取する存在。正直、見た目が地味で功績としても目立たない存在のため、あまり日の目を見ない。しかし、ダンジョン探索には欠かせない縁の下の力持ち的存在。
採集者はなくてはならない存在ではある。しかし、探求者のように表立てって輝かしい功績が生まれるのは珍しく、技術者のように人々に影響のある仕事でもない。そんな採集者はあまりいいイメージを持たれることはなかった。中には採集者のことをハイエナや働きアリ、ひどいときは負け犬職、乞食と呼ぶ者さえいる。
しかし、少女はそんなことを気にすることなく、己の気の赴くままにダンジョンの素材を集め続ける。
時には探求者の荷物持ち(ポーター)としてダンジョンの下層に潜ることで下層の素材を手に入れたりもしていた。
そんな感じで活動していた少女だったが、ギルドからの依頼で、不穏な動きをしている探求者とダンジョンに潜ることに。
何かあった時のため、証拠になるように事前に非公開設定でこっそりと動画を撮り始めて。
しかし、その配信をする際に設定を失敗していて、通常公開になっていた。
そんなこともつゆ知らず、悪質探求者たちにモンスターを擦り付けられてしまう。
荷物持ちは基本的に戦うための手段を持っていないことが多い。そのため、追従している荷物持ちにモンスターを擦り付ける行為はギルドでもよほどのことがない限り禁止行為となっている。
本来であれば絶望的な状況なのだが、少女は動揺することもあせるようなこともなく迫りくるモンスターと対峙した。
そうして始まった少女による蹂躙劇。
淡々と繰り広げられる体長数メートルの巨大モンスターの解体作業。対峙したモンスターをあれよあれよという間に鱗を取り皮を剥ぎ、肉を削ぎ骨を断つ。
無駄がないどころか、どうやって解体しているのかわからない光景に視聴者は驚く。
[瞬きしている間にモンスターが解体されているんじゃが?]
[ど、どどど、どどういうことなの]
[いや、そもそもこんな少女が、こんなきれいに解体できるとかおかしくね!?]
[どう見てもあり得ない。CGでしょこんなの。バズりたいからって露骨すぎw]
[肉うまそう!]
明らかに見た目の年齢に見合わない解体技術に阿鼻叫喚のコメントと、ただの作り物だと断定しアンチ化したコメント、純粋に好意的なコメントであふれかえる配信画面。
そんな状況に気づかず作業を進めていく少女は、この状況に気づいたらどうするのだろうか。
こうして少女によって、世間の採集家の認識が塗り替えられていく、ようなないような……
※性描写有りのセルフレイティングは保険です。多分なくても問題ないと思いますが、何がアウトかわからないので一応つけています。
設定自体が結構緩めなので、細かい突っ込みどころが多数存在するかと思いますが、明らかに破綻するような設定でもない限りご了承いただければ幸いです。