あらすじ
春の京都、満月の夜。
大学留年が決まった長谷川トモと、ひとつ下の後輩佐久間コウヘイは『留年祝い』と称して賀茂川で飲み会を開いていた。
そんな二人に、弁天と名乗る不思議な女性が声をかけてくる。
三人はすぐに意気投合するも、用事があるからと弁天は二人の元を去ることに。
彼女が去った後には、忘れ物のぐい呑みが一つ。
トモとコウヘイはぐい呑みを届けるべく、弁天の後を追うが――
彼女を追ってたどり着いたのは、妖怪と神様が酒を飲み交わす、不思議な『宴の街』だった。
トモとコウヘイは宴の街のいたる場所で一夜限りの飲み会を交わすも、途中行き違いになりバラバラに逸れてしまう。
二人はそれぞれが自分だけの飲みの夜を過ごすことに決め、様々な異形の存在と交流を果たしていく。
『宴の街』を生み出した酒の神の存在。
誰も見たことがないという『不思議な店主』の伝説。
どこにあるのかもわからない『光る酒』の記憶。
絶対に酔いつぶれないトモが考える『最高の飲み比べ』の場。
彼らが紡いだ縁が交錯した時。
二人は、宴の街の「深層」の世界を見ることになる。