あらすじ
糸し糸しという心――。いつか私だけの恋をしたい、と願う縁本家の長女・さち。結婚は好きな人と……そう心に決めていた。ある日、家業の失敗により、妹・妙子に縁談が持ち上がる。妹の恋を守りたいさちは、代わりに見合いをすることに。迎えた当日、上条義巳は雨でずぶ濡れの子猫と共に現れた。両親の前では「夫婦になるのに年齢は関係ない」とさちを庇うような口ぶりだったが、ふたりきりになると「僕は政略結婚が嫌いです」と淡々と言い放つ。同じ彼の言葉とは思えず、今日という日への覚悟を伝えるが……。ふたりの「政略結婚」の行方は――。親の決めたこの方と私は恋を知らずに結婚する……これは私が戀<こい>を知るための物語。