あらすじ

「あの貌(かお)」を再び目にしたのは、寒凪(かんなぎ)の船上。千(せん)が亡き恋人――億政(おくまさ)の亡霊かと見紛うたその男は、船頭の兆。億政の双児の兄であった。同じ貌(かお)なのにまるで違う。そのすべてが千をいっそう苛立たせ、惑わす。千に心奪われ、身を焦がすほどの恋心に悶える兆もまた、決して千に満たしてもらえることのない淫らに疼く身体の火照りにさいなまれた。貴方に、愛されたいなんて 思ってはいけない。けれど、気まぐれに触れる千の掌(てのひら)の熱さは、兆の心をますます乱してゆき――。狂おしき恋情をめぐる執着譚累計60万部突破の「百と卍」シリーズ待望の「千と兆」外伝巻!

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