あらすじ
大学院卒業を控えた音緒(ねお)は、就職活動で連敗中。人の声が感情を示す色として見える彼女は、相手の隠された悪意に気づいてしまうこともあり、心が折れかけていた。
そんな時、街で偶然耳にした、語りかけるような歌詞と美しいメロディの曲。
演奏していたのは、ロックバンド「アルモニカ」。メンバーの名前と担当楽器以外はすべて非公表の、覆面バンドだった。
音緒は「アルモニカ」がマネージャーを募集していることを知り応募するが、そこにはなぜか「エクソシスト歓迎」の文字。彼女の採用を決めた社長の津麦(つむぎ)は、天才的なアーティストが27歳で急死するという「27クラブ」のジンクスを語る。それは彼らが悪魔と契約し、才能と引き換えに魂を売ったからだと噂されていた。
アルモニカのボーカル、イカルも27歳であることから、津麦は彼に憑りついているかもしれない「音楽の悪魔」を恐れていた。
その話を聞いた音緒は、自分の父を思い出す。父もピアニストとして活躍したが、成功をおさめてすぐに死んでしまった。その傍らには”声に色のない”青年の影があり、音緒は声に色のない人には警戒しながら生きてきた。
「アルモニカ」のメンバーは、天才的なソングライターだが臆病なボーカルのイカル、超絶技巧と美貌を持つがちょっと意地の悪いギタリストの聖良(せら)、陽気なイケメン(女性)だがナンパ癖のあるドラマーの明日香(あすか)という濃い面々が揃っていた。聖良の声には色がなく、音緒は彼が父と同じようにイカルを”連れて行く”つもりではないかと警戒する。
全国ツアーが始まりスターへの階段を駆け上がっていくアルモニカだが、待っていたのはいくつものトラブルだった。
これも悪魔に呪われているせい? 不気味に感じながらも、音緒はなりふり構わず解決に奔走する。
そして音緒は、父と自分、聖良との因縁を徐々に思い出していく……。
いつでも全力で音楽を愛する主人公の、ノーミュージック・ノーライフ・ファンタジー!