あらすじ
日常生活において全く語られることのない「宇宙」という存在。我々は皆「星の子孫」であるという、物理学に裏付けされたロマンチックな事実でさえも陽の光を浴びる事はない。そればかりか悲しいかな、「この世界の全貌を知る」という行動に疑問を投げかける者までいる。探求の果てに得られる物が何なのか、誰にもわからないのが大きな原因なのだろう。
そんな世界に足を踏み入れる青年たちがいた。他の何よりも宇宙を愛し、全てを解明してみせようとする志を持った者たちだ。悪く言えば曲者揃いの集団だが、結束力なら他のどの連中にも負けていない。何故なら全員が同じ「好き」を共有しているから。得られた物がすぐに役に立つとは限らないが、必ず未来の支えになる。そう信じて彼らは進み続ける。
さあ飛び立つんだ。ボルトを断ち切り、鳥のようにそのパネルを広げて。
「宇宙工学」と「軌道力学」をテーマにした科学小説です。ジャンルはSFとしましたが一般にSFとされる物とはかけ離れており、金色の箱に太陽光パネルが付いた探査機だったり、円錐形の宇宙船だったり、そんな感じの物で宇宙空間を旅していきます。「小惑星探査機はやぶさ」の話を思い浮かべていただけると雰囲気が掴めるかもしれません。