あらすじ
天体地質学者ジム・アンダーソン、五十八歳。三十年の経験を持つベテラン科学者の最後の任務は、メタンの異常な同位体比を示す氷の星の調査だった。
探査船「サンダー」が送り込んだクライオボットが、厚さ数キロの氷の地殻を掘り進むなか、予期せぬ温度上昇が検出される。そして突然、地表が隆起し、正八面体の巨大な物体が出現した。
それは宇宙船ではなかった。ケイ素と窒素を基盤とする、地球型生命とは全く異なる知的生命体そのものだった。
彼らは人類にメッセージを残し、そして消え去った。七十二年後、再び会おう―その約束は、人類への試験問題でもあった。
クラーク、アシモフ、ハイラインらが切り拓いた黄金期SFの伝統を目標とし、本格的ファーストコンタクト小説を目指して。