あらすじ
何気ない言葉が誰かの何かのスイッチになる。自ら犯した言動は、乱反射してどこへ向かうのか……。
水久里葵葉 (みくり あおば)は、高二で初めて同じクラスになった檜垣冬亜(ひがき とあ)のことをいつしか目で追うようになっていた。
きっかけは、クラスで悪目立ちする三人組に彼がいじめられていたことだった。
冬亜の場合、世間でよく耳にする、気弱な生徒が攻撃を受けるのとは少し違っていた。
美しくて頭のいい、誰にも興味を示さない孤高の生徒だったからこそ、三人組に目をつけられたかもしれない。嫉妬や妬みと言う理由で。
そんな冬亜には悪癖があった。
冬亜は狙った獲物にあることをして快感を覚えていた。
ターゲットにされた相手は、大なり小なり打撃を受ける。
一方、冬亜の視界に入りたくて葵葉は何かにつけて彼をかまった。
葵葉が自分の過去を打ち明けたことで、冬亜は興味を持つ。そして葵葉の抱える悲しい過去は、冬亜が唯一愛する姉の失踪にも関わっていて……。
愛に囲まれて育った葵葉と、愛を知らず、ずっと拒絶して生きてきた冬亜。
二人の高校生を中心に、未解決だった事件が動き出す……。