あらすじ
「別世界の扉」
僕には二人の友人がいる。一人は美術大学を卒業し、もう一人は音楽大学を卒業した。二人とも、まるで違う世界に住んでいるような感覚に陥るほど、僕にとって特別な存在だ。
最初に訪れたのは、絵を描くことに命を懸けた友人・秋山の家だった。秋山の部屋は、六畳一間のアパートに過ぎないのだが、そこに足を踏み入れた瞬間、僕は別世界に迷い込んだような感覚に襲われた。壁には自作の絵が並び、どれも見たこともないほどの情熱と苦悩が詰まっている。特に目を奪われたのは、青と赤が渦巻く抽象画で、その色がどこまでも深い闇と輝きを含んでいた。