あらすじ
伯爵令嬢エステルは王子ラインハルトの婚約者だったが、新たな才女出現でポイ捨て。傷ついたが「これで束縛から解放!」と前向きに田舎へ移住する。
村に着くと水不足や病気が多く困り果てていた。エステルは小さな治癒魔法や浄化魔法を組み合わせ、井戸を清め、傷病人をケア。すると「すごい!」と村人感激。地味だが確実な効果がみるみる評判に。
日々「ありがとう」を受け取りながら生活するのは初めて。王都では当たり前と見下された力も、ここでは大絶賛。彼女は毎朝起きるのが楽しみになり、隣の畑で採れた新鮮野菜を分けてもらってほくほく。
やがて隣国の騎士エリオットが訪れ、彼女の働きぶりに心打たれ「あなたのような人が我が国にもいて欲しい」と讃える。そんな正直な賞賛に胸がときめく。
一方、王国は期待した才女が役立たずで破綻寸前。ラインハルトは「エステルが必要だ」と必死に呼び戻そうとするが、エステルは畑仕事の合間に軽く断る。
「こちらで愛されてるので戻りませーん!」
村人がエステルに料理を振る舞い、エリオットが微笑み、子どもたちが元気に駆け回る。平和で暖かいこの場所は王宮の冷たさとは大違い。
王子がいくら後悔しても、エステルはもう二度と振り向かない。毎日が充実しているからだ。