あらすじ
──恋心、それはこの世で最も凶暴なもの。
文明開化によって華やぐ帝都である日、女学生・紅緒の前に水銀を名乗る小狐の妖魔が現れる。愛らしい見目に反する青年の声で、水銀は言った。
「おまえがほしい。戦乙女になってくれ」
それは妖魔を相棒に、恋心を力に変えて戦う娘の呼称。
平穏に見える帝都は悪しき魔の玩具にされていて、心を弄ばれ、取り殺される乙女が絶えないという。
小狐、黒猫、白蛇、鴉……さまざまな動物に擬態した妖魔は恋する女学生らの胸に魔弾を撃ちこみ、恋心を鉱石として可視化する。その鉱石は想いの強さ、恋心のかたちに呼応して輝く武器となり、乙女を戦乙女にする──。
帝都を守るため生み出される戦乙女。彼女たちはまだ知らない。恋というもののおそろしさと、命を蝕む鉱石の呪いを。
◆主人公
◇薔薇輝石の乙女─恋に生きる女学生・紅緒
◇楔石の乙女 ─恋を噤む女学生・すず
◇月長石の乙女 ─憧れをいだく女学生・繭子
◇血玉髄の乙女 ─悲劇をとめる女学生・榮