あらすじ
以前、ゴールデン・エレファント賞というコンクールで最終選考まで残ったものを全体的に推敲、大幅に加筆した作品です。
昭和の高度成長期から令和に至る長い年月、或る事件に巻き込まれて異常な「力」を得た黒岩一家の運命を描く物語。
怪獣、エイリアン、巨大ロボット等のB級SF要素を目一杯盛り込みながら、当時の国際情勢を極力リアルに再現する事にも傾注しております。
黒岩家の家族それぞれの戦い、そして、それぞれが抱く恋の行く末を良かったら見届けてやって下さい。
(あらすじ)
昭和のど真ん中、1964年・東京オリンピック開会式に鋼の巨人と巨獣が突如出現し、激闘の後、姿を消した事で日本の歴史は変わった。
巨人の残骸から得た知識により、画期的エネルギーシステムと高度な汎用人型ロボットを開発。外交・輸出の切札とし、本来の歴史を凌駕する超高度経済成長を遂げたのだ。
ひたすら「強国」を目指す事が孕むリスクには目を向けることなく……
時は流れて1999年、相変わらずイケイケの日本だが、大鋼獣復活の不安は消えない。
しがない町工場の跡取り、黒岩真希はそんな時代を生きる高校生だ。
頑固すぎる父・徹治に睨まれ、優秀過ぎる姉・亜紀、美貴の尻に敷かれる毎日だが、可憐な転校生・来宮七海との出会いが全てを変える。
正体不明のテロリストによる大破壊の最中、七海の危機を救い、今がチャンス!と恋を囁く寸前、居合わせた父・徹治を一目見て彼女は呟いたのだ。
「ガンテツ、やっと見つけた」と……
それこそ昭和に消えた大鋼人の名で、人類の未来を左右する大鋼獣復活への謎を解く鍵である事を、真希はまだ知らない。