あらすじ
「──君のファンになっちゃったんだ」
そう言って、私を知りたいと望んでくれたのは、夕暮れを憂いた瞳で見つめる彼でした。
文芸部に所属する冬原ゆずりは過去の出来事から、他者に自分を否定されることを極端に恐れていた。気弱で人見知りが激しい性格は高校に入学してからも変わらなかったが、ある日、学内で有名な久賀伊弦と出会う。
彼はゆずりの小説が好きだと告げ、友達になりたいと願ってくれたが、久賀には明かせない秘密を抱いていた。また一方で久賀も、とある理由から自身の存在意義を無くし、「曖昧」なものに縋る自分に悩んでいた。
夕暮れという曖昧な境界線で、出会うはずのなかった二人の想いと言葉は揺れ動き、反響していく──。
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