あらすじ
メインキャラクターの一人である紗々は、日露のハーフであり、両国語を話せるものの、ほとんど完全な日本育ちだった。高校で半年間英語圏に留学し、現地の大学生の一部が高校卒業後に数年間働いてから自分の貯金で大学を卒業することを知り、帰国後も大学にはストレートに進学せず、就職することを決意する。
紗々は高校卒業後、地方県警の警察官として就職。外国人の取り調べに参加するなど、勤務にまい進する傍ら、大学の夜間部に通いつつ、キャリア官僚になるという夢に向けて前進していた。22歳になった紗々は仕事をしながら大学を無事卒業。公務員試験にも合格し、キャリア官僚としての未来を勝ち取った…。
しかしそんな成功もつかの間、ある知らせが紗々のもとに届く。それは手続きのし忘れで、二重国籍者であった紗々が日本国籍を喪失しており、半年後にロシアに「送還」されるという知らせだった。紗々が県警の上司や内定先の警察庁に相談したところ、一旦ロシアに「帰国」した上で、改めて日本国籍を取得し、その後入庁試験を再受験するよう促される。これに加えて、ある条件を満たせば即日日本国籍を取得させ、試験免除で警察庁に採用するという…。
その条件とは、「ロシア連邦警察への入職」だった。あくまで勉強のために「警察留学」してくるよう勧める上司ら。
紗々は最初「そんなことをしたらスパイにしか見えない、逮捕される」という理由で断るも、最終的には追加で出された条件を踏まえ、連邦警察入庁を決意する。その後、ロシアで専門学校を卒業したのち、警察学校に入校。(当局に怪しまれながらも)無事警察官となり、とある南部都市の暇そうな警察署に配属されるのだった。
しかしこの都市がある国からのミサイル攻撃を受け、紗々は大けがを負い、虫の息となる。紗々が死亡した場合、確実に国際問題に発展すると考えた地元当局とミサイルを発射した当局は、この時ばかりは協力し、旧ソ連時代からほぼ独立を保つ超閉鎖都市「ピピャンスク」に協力を打診。先進的な生物科学技術を有し、連邦とも特別な関係にあるピピャンスクは現在も独立した地方都市としての地位を保っていた。
ピピャンスクの医師による手術が成功し、無事意識を取り戻した紗々だったが、その体は既に常人の耐久力をはるかに凌駕した生物兵器へと改造されていた…。同市当局は「今や他国に対する機密そのものになった紗々の所属はピピャンスクである」とし、日本との関係を断ち、同市からの出向者らがいる地方警察署の警官として生きていくことを求める。逆らうすべのない紗々はこれに応じる。
レニングラード州のとある警察署に配属になった紗々だったが、警官としての業務以外に、生体改造人間のPMC傭兵を派遣して外貨を稼ぐピピャンスクからの「応援要請」に応え、様々な紛争地帯に「出張」することになるのだった…。