あらすじ
「これは、単なる連続殺人ではない。視覚と空間、そして人間の心理を巧みに操る、狂気の芸術作品だ。」
焔星高等学校に通う神藤葉羽(しんどう はね)は、学年トップの成績を誇る天才高校生。幼馴染の望月彩由美(もちづき あゆみ)と共に過ごす平穏な日常は、ある日、一通の手紙によって打ち砕かれる。差出人不明の手紙には、閉鎖的な寒村「白髯村(しらひげむら)」で起きているという奇妙な連続死の噂と、「視界迷宮」という謎の言葉が記されていた。好奇心と正義感に駆られた葉羽は、彩由美と共に白髯村へと向かう。
しかし、村は異様な静けさに包まれ、どこかよそよそしい雰囲気が漂っていた。村人たちは何かを隠しているかのように口を閉ざし、よそ者の葉羽たちを警戒する。そんな中、葉羽たちは、村の旧家である蔵で、奇怪な状況で死んでいる第一の被害者を発見する。密室状態の蔵、不可解な遺体の状況、そして、どこか歪んだ村の風景。葉羽の推理が冴えわたる中、第二、第三の殺人が発生し、事件は混沌とした迷宮へと誘っていく。
それは、視覚と空間を操る巧妙なトリック、人間の心理を悪用した暗示、そして、閉鎖的な村に渦巻く負の感情が織りなす、絶望の連鎖だった。葉羽は、愛する彩由美を守りながら、この視界迷宮に隠された真実を解き明かすことができるのか。そして、視界が歪む先に待ち受ける、真の恐怖とは一体何なのか。