あらすじ
書けない。
それは、十六歳の新進気鋭の作家・薫子が直面していた壁だった。
二つの賞を受賞し、期待を集める彼女。しかし、その期待が重荷となり、一行も書けない日々が続いていた。
そんな時、世界中の物語を研究する文化人類学者の姉・千春が帰国する。
「物語の始まりを、見てみない?」
その一言から、姉妹の不思議な探求が始まる。
洞窟壁画に描かれた最古の物語から、言葉を持たない民族の踊りによる物語。神々の物語から人々の物語へ。そして現代の童話まで。
物語の本質を探る旅の中で、薫子は新しい発見をする。
物語は、太古から人々の心の中で生き続けてきた。そして今も、新しい形で生まれ続けている。
すべての物語は繋がっている。
あなたの中にも、きっと眠っているはず。
太古からの語り部の血が。