あらすじ

小学校5年生の由美子。町工場の娘で経済的に決して豊かとはいえないが、読書が大好きでゲームやテレビよりもお気に入り。夏休みを前に担任の村上に読書感想文を書いてみないかと誘われたが、読むことと書くことは全く世界が違う。担任に責任をとってもらうということで書くことにはなったが、選んだ自由課題図書「悪魔に魂を売った人々」のフォン・ブラウンの章だ。フォン・ブラウンはアポロ計画等に携わった宇宙の父と喚ばれる人物ではあるが、第二次世界大戦ではドイツの科学者としてV2号(弾道ミサイル)の開発に携わった人物でもあるのだ。由美子は筆者の評価とは別に自分自身でその評価をしたかったのだ。だが、「戦争」も「政治」も「教育」なども分からないことだらけ。そんな中で評価なんて出来るわけがない。由美子は夏休み中、担任の村上を訪ねては疑問をぶつけ、意見を聞き、討論を進めていく。その中で今まで学校では絶対に学べなかった物事の本質に触れていくことになる。知識の切り売りをしてくる場だった学校が、何か新しい扉を開く空間に思えてきた。村上という担任に出会えたことは大きなきっかけだったが、「本は読む人を選ぶ」のだろう。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2024/09/08
  • 現在の作品由美子の読書感想文 ~「悪魔に魂を売った人々」編~