あらすじ

誰もいないバス停で、バスが止まる。 「ねえ、どうしてだれものるひとがいないのにドアをあけるの?」 幼い私の無邪気な問いに、姉はにやりと笑ってみせた。 「そうだね、なにかみえないものが、のってくるから、そのためにあけているのかもね」 その何気ない言葉は、今も私の奥に潜んで、ときどきひやりと背筋を撫でたりするのだ。 晩夏の夜、わたしは山奥にある家へ帰ろうとバスに乗った。 扉が開くと、熱気を帯びた夜の空気がぬるりと車内に侵入してくる。 森の匂いと、肌に忍び寄る湿度。 ふいにわたしは、昔聞いた、あの話を思い出した……。 夏の終わりの、すこしふしぎな幻想短編です。

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小説を読もう2024/09/14
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