あらすじ

目次 プロローグ 第一部 息子 24年の生涯を閉じる   第1章 一夫死す   第2章 一夫自室に戻る   第3章 職場でのいじめ   第4章 神奈川の元同僚を訪ねる 水質汚染   第5章 久子 富士田工場長に挨拶に行く   第6章 ブラジルに電話をする   第7章 通夜から火葬まで   第8章 遺品は語る 高木君・住職の話 第2部 久子は語る   第1章 子供や夫のこと   第2章 サンパウロの自宅に強盗が入る   第3章 移民   第4章 日本に到着 キャデイーとして働く   第5章 親類探し(Ý新聞のたずね人欄に投稿)   第6章 労基局(労働災害補償保険の申請)       ブラジル大使館を初めて訪問   第7章 ブラジル大使館       裁判を起す決心       弁護士事務所に行く 第3部 久子一旦帰国   第1章 遺骨を胸に帰国のはずが   第2章 3日遅れの帰国 第4部 再来日と裁判の結果   第1章 ブラジルからの手紙(その1,その2)       ブラジルの経済状況       再来日の決心   第2章 再来日       住まい       職探し(看護助手として)       労災の認可   第3章 遺族補償年金(労災)       刑事訴訟       損害賠償請求訴訟       伊藤・小林弁護士から久子宛の報告 主な登場人物  鈴木久子(本人)    鈴木一夫(長男)    富士田工場長(上司)  丸木(上司 通称こわい人)  かっちゃん(一夫を慕う同僚)  高木君(一夫の同僚で日系ペルー人)  オーランド(元駐日ブラジル大使)  久保田夫妻(久子が再来時の家主 外科病院を開業ししていた) 内容 鈴木久子さん(当時49歳)との出会いから別れまで僅か二年の歳月であったが、私にとっては忘れがたいものであった。年格好も子育ての時期も似たり寄ったりであったのでとてもウマがあった。久子さんはブラジル日系二世でブラジル名をルジア・シザコ・ダシルバーといった。 日本とブラジルでは政治的、経済的な点で比べ物にならにくらい違っていた。 日本はバブル期も終わって平穏な暮らしができていたが1992年当時のブラジルでは月30%のインフレが続いていて食事を半分に切りつめても物価上昇に給料が追い付かず強盗や殺人が横行していたと聞いていた。 久子さんは本人も言っていたとおりその容姿はは全く日本人そのままだった。 さらに言葉は今の日本人よりはるかに美しくその話し方はは端正であったことは今も鮮明に思い出される。それは一世のご両親が明治、大正の教育を受けそれを二世の久子さんがしっかり受け継いでいたからであろう。 久子さんの長男一夫さんはブラジル日系三世でブラジル名をアルテマール・クルー・ダ・シルバーと言った。残念なことに一夫さんは人生まだまだこれからという時に理不尽な事故に遭い妻子が待つブラジルに帰れぬままとなってしまった。 この一夫さんに降りかかった不可解な事故でサンパウロ、日本間を何度も往復したがんばりやの久子さん、賢明であり愉快な性分で何事にもめげない彼女の奮闘を忘れぬためにもこの拙文を記録として残すことにした。 本件に関してはブラジル元駐在大使に多大なご協力を頂いたことに感謝する。 なお本文に登場する人名、地名、社名の一部は架空のものである。

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カクヨム2024/09/08
  • 現在の作品ボーア タルジ! 久子