あらすじ

株式会社ギゼン。 それが私、人野為善男(ひとのためよしお)の立ち上げた会社の名前だった。 事業内容は至ってシンプル。 心温まるメッセージの代行だ。 老人ホームで暮らす親に、見舞いに行けない子が手紙を送る。 遠く離れた土地に住む養父へと、貧しい子供が感謝のメッセージを送る。 そんなメッセージを、私はひたすら書き続けた。 これっぽっちも『心』を込めないで。 会社は大成功を収めた。 企業から半世紀が経った今、私は施設で余生を過ごしている。 介護ロボットのH2-SO4は、いつもその無機質な金属の手を、私に差し伸べてくれる。 メッセージ代行をしてきた私と、まるで家族のように世話を焼いてくれるロボット。 どちらにも『心』はないように思えるが、果たして、違いはあるのだろうか?

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2024/09/01
  • 現在の作品株式会社ギゼン