あらすじ
今は天下泰平を謳歌する極東の島国・暁津洲が、群雄割拠の只中にあった頃。八鍬国の徳永家には、「解語の花」と称される美しい三姉妹がいた。
始まりは、縁談を拒んだ一の姫の入水だった。姉の失踪により、二の姫は身代わりとして隣国の側室となり、三の姫は婚約者と引き離された。けれど彼女たちの美貌と選択こそが、やがて国や城の命運を大きく左右することになる。
戦乱の世に鮮やかに咲いた、絶世の美女にして稀代の悪女たちの、虚実入り混じる崩壊と再生の物語。
主役の変わる連作短編なので、(伏線もありますが)それぞれ単品としても読めます。
◆主な登場人物◆
千花
東国の城の奥殿で愛犬と共に暮らす少女
頼晏
千花の旧知の少年僧。時折、土産物と土産話を携えて千花を訪ねて来る
桜(市姫/羽衣姫)
徳永家一の姫。臈たけた才女。輿入れの直前、入水して行方知れずになったと言うが……
茜(仁乃姫/嘘姫)
徳永家二の姫。儚げな淑女。異母姉の身代わりとして隣国に嫁ぎ、御家騒動の発端となったと言うが……
紫(蜜姫/人形姫)
徳永家三の姫。垢抜けた貞女。家の都合で、同い年の従弟と婚約していたと言うが……