あらすじ
その世界には周期的に魔王が誕生する。
大賢者と謳われし英雄にして最も憐れな愚者が存在した、古から遍く人々に畏怖されし理不尽の怪物。
それは夥しい数の魔物が跳梁跋扈する世界の中心地に、古城と共に忽然と出現し、世界全土に甚大な魔力災害を齎したとされている。
そんな異世界に不幸で不可解な召喚をされてから、生徒達の勇者選定を皮切りに激動の数年間を終え、最東端で辺境の村で息を潜めて平穏を享受していた青年、国枝京介ことレグルス・アイオライトは、相も変わらず農作業をしていたのだが、突然、10代目勇者を名乗る謎の来訪者を迎えることとなった。
突如、姿を消した謎の先代勇者の過去と現在が交差し、次第に嘘と真実が明らかになるにつれて、暗雲が立ち込めていった勇者たち。
遂に互いの錆びかけた刃に火花を散らし、満身創痍の二人の間に、再び、望まぬ襲来者の影が静かに忍び寄っていた。