あらすじ

1966(昭和41)年、高度経済成長の真っ只中であった。 江戸時代のころから地主であり、豪農の名で知られた西大路家がしだいに没落し、かわりにお隣の高野家が急激に富裕へとのし上がった。 それだけならまだしも、生け垣のすぐ向こうに立派な土蔵を建てたのだ。 蔵とは、ひと昔で言えば、富を表すステータスシンボルである。いささか時代遅れではあるが、西大路家に与えたインパクトは絶大であった。 とくに西大路 郁子にとっては、はらわたが煮えくり返るほどの屈辱を味わう。 きっと高野家は、人外の力を借りて富を築いたにちがいない。考えられるのは、狐か犬神の憑き物でも使役しているのではないか。 狂気に捉われた郁子は、村の縫製工場に火をつけ、村人を陽動。その隙に、高野家の土蔵に潜入するのだった。 そこで見たものは予想外の仕掛けであった。 思いもよらぬカラクリに、郁子は頭を抱え、半狂乱になる――。 ※本作には現代の社会通念および人権問題に鑑みても、差別的、不適切な表現や語句が含まれております。

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小説を読もう2024/08/29
  • 現在の作品隣に蔵が建つと腹が立つ