あらすじ
竜人が治める国、四竜皇国(しりゅうおうこく)。火土風水の四竜人が、百年ごとに交代で竜皇となり治める国は、自然豊かで平和に見えた。四百年に一度巡るという、火ノ竜が竜皇に就く『災厄の代』以外は。
獰猛で野蛮、常に攻撃的な暴君である火ノ竜の焔(ほむら)の側付きとなる巫女は、命懸け。占いにより白羽の矢が立ったのは、正二位である右大臣の長女・春姫(はるひめ)であったが、策略でもって従七位である朝比奈(あさひな)家の長女・琴乃(ことの)へ替えられた。声を失い話すことができない琴乃は、病床の弟の世話を生き甲斐にしていたため、渋々禁中(後宮)へ参内すると、噂通り口も態度も悪い焔と出会う。さらには貴族たちの権謀術数が渦巻いていて――琴乃の巫女としての波乱の生涯が今、幕を開ける。