あらすじ
これは、わたしが昔住んでいた町で起きた、ある事件のお話です。
その町には、誰も手入れをしている様子がない、ボロボロの小さな神社がありました。普段は誰も見向きもしないその神社ですが、あるとき、わたしの通う小学校でこんな噂が広まったのです。
『あの神社に入れたものは、翌朝には消えてしまう』
いらないものや、なくなってほしいものを神社に入れておくと、この世から綺麗さっぱり消えてしまうというのです。
クラスの男子が試しにテストの答案用紙を入れたらしく、「消えた! 本当に消えた!」とはしゃいでいました。わたしは『そんなことあるわけないのに、馬鹿だなあ』と思っていましたが、その噂は心の片隅にくすぶり続けていました。