あらすじ
宮廷に勤め始めて三ヶ月目の文官であるエミリアン・ブラントームは非常に葛藤していた。
エミリアンは公文書を作成する文官として取り立てられたのだが、配属された部署の空気が何だか殺伐としていたのである。
その理由は二、三日も働けばよくわかった。
配属された部署は貴族の婚姻に関する書類の発行を主に担当しており、最近は激務が続いていたのだ。
それと言うのも、昨今貴族家の婚約が破棄されたり他家と結び直されたりというのが頻発していて、この部署では大量の書類の書き直しを余儀なくされているからである。
貴族の婚約破棄が相次いでいるとある国。
その裏側で、余波を浴び、憂える宮廷勤めの人々の短いお話。
※拙作『憂える貴族子息達』と同じ世界観ですが、厳密な続編ではありません。